持続血糖モニター(CGM)について

CGMとは、血糖を測定できる最新機器です。

CGMとは、近年日本で承認され2010年には保険適用されることとなった血糖測定器のことです。

(Continuous Glucose Monitoring)の略称で、一定の間隔で継続的な血糖測定が可能となります。
CGMを用いることで、これまで測定が難しかった血糖値の変動を把握できるようになり、より適切な治療方針が期待できます 。
現在は、フリースタイルリブレ(https://www.myfreestyle.jp/hcp/)に機種変更して、連携医療機関(浜松医療センター内分泌・代謝科および浜松医大の内分泌代謝内科)に依頼しています。(紹介状が必要)
当院でのCGM検査の要件として、1)良好な血糖コントロール確認 2)コントロール難渋例(血糖値の可視化を確認)がありますが、多くのケースが存在することを学んでいます。

従来の測定

その時点での血糖値はわかるが、それ以外の時間帯の血糖値変動はわからなかった。(夜間睡眠中や仕事中など、測定できない時間帯の血糖値はわからなかった)

CGMでは、そういった従来の問題点を解消するべく開発された測定方法です。

低血糖が心血管イベントに影響を及ぼすメカニズム

海外のいくつかの研究 1)2)3) によれば、血糖を正常化した(HbA1c値の管理)グループは、死亡を含む予後不良のケースが報告されました。特に低血糖状態では、血管内が種々のストレスにさらされ、致命的な結果を産むことも解りました。

従って、低血糖を是正しながら、高血糖を避けるような検査が推奨されました。これが、CGM (持続的血糖測定)です。CGMは288回血糖値(正しくは血漿)を測定することで、「点」で結ばれていたグラフが、「線」で表示されるので、予測ではなく、より正確に血糖値を測定できることになりました。

持続血糖モニター(CGM)を使うことで、今の糖尿病治療がうまくいっているかどうかわかりますし、これまでわからなかった隠れた食後高血糖や夜間睡眠中の無自覚低血糖などの問題点を見つけることもできます。

1)ACC0RD研究 Bonds DE, et a1. BMJ. 2010: 340: b4909
2)VADT研究 N EngI J Med 2009: 360: 129-139.
3)ADVANCE 研究. N EngI J Med 2008: 359: 2560-2572.

CGMの測定方法

CGMの測定方法

CGMは、皮下に細いセンサーをさして、血糖値を5分毎、24時間連続して測定することができます。

従来とは違い、より正確な血糖値を測定することができます。

CGMを使うことで、今の糖尿病治療がうまくいっているかどうかわかりますし、これまでわからなかった隠れた食後高血糖や夜間睡眠中の無自覚低血糖などの問題点を見つけることもできます。


CGM(FreeStyleリブレ:https://www.myfreestyle.jp/hcp/

希望者には、浜松医大第2内科内分泌代謝内科、浜松医療センター内分泌代謝科で、CGM測定(https://www.myfreestyle.jp/patient/)をお薦めしています。FreeStyleリブレはスキャンによる測定で、血糖変動を「見える化」し、糖尿病の日常の自己管理をサポートします。

血糖変動が可視化され、行動変容にも有用でした。食後高血糖や無自覚低血糖などの発見にも有用です。

CGM症例データ